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今回もスプレッドボリンジャーを利用した取引例を示してみます。
なお、スプレッドボリンジャーは2銘柄間のスプレッドを利用したインジケーターであることは、これまでに述べた通りです。そして、ボリンジャーバンドのように標準偏差バンドを利用し、順張り・逆張りのトレードを行っていきます。前回はドル円を取り上げましたが、今回は同じルールで豪ドル円を取引した例です。組み合わせる銘柄はドル円の時と同じ有名な株価指数先物を利用しています。豪ドル円は株価指数と連動しやすい通貨ペアなので、検証結果が楽しみです。

チャート下部のインジケーターはスプレッドボリンジャーを表していますが、インジケーターの赤の背景色部分は標準偏差バンドの上側を超えている個所、緑の背景色部分はバンドを下回っている個所を示しています。これらは全てPineスクリプトを利用して表現しています。
さて、赤色の部分ではインジケーター(黒のライン)が上方バンドを超えているので、豪ドル円の上昇トレンドの発生を示します。一方、緑色の部分では下方バンドを下回っているので、豪ドル円の下落トレンドの発生を示しています。
スプレッドボリンジャーが豪ドル円の上昇・下落トレンドを上手く表現できているのなら、その間のトレードはトレンド方向へ賭けた方が優位性があるでしょう。

そこで、検証の一例として、上昇トレンドの期間(赤の区間)ではデイトレードの買いのみを行います。一方、下落トレンドの期間(緑の区間)ではデイトレードの売りのみを行います。
それぞれ決済は引けで行うとします。
チャートは日足で表示されているので、1本の足の始値と終値で売買シグナルが表示されています。では、この検証結果も前回のドル円と同じような結果になるでしょうか?

なんと今回の検証結果を見ると、資産曲線は右下がりになっています。つまり、豪ドル円の場合はドル円と異なり、スプレッドボリンジャーによるトレンド判定は逆効果になっていることになります。
では、今回の検証結果は利用できないのか??そんなことはありません。
次回でそれを示したいと考えています。
Technical Indicators

岩本祐介
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