٦ أغسطس ٢٠٢٣
先日ザキオカさんの動画を見ていて数年先の政策金利を予想する植田モデルなるものがあるのを知った。 このモデルを米国の政策金利に当てはめてみた。 考え方は至極シンプル。N年債(N=1,2,3,4,5)の金利は1~N年間の政策金利の平均を表しているというモデリングである。 式で表すと以下のようになる。 US01Y ≒ 1年後の政策金利 US02Y = (1年後の政策金利+2年後の政策金利)/2 US03Y = (1年後の政策金利+2年後の政策金利+3年後の政策金利)/3 ・・・ *US01Yは米国1年国債金利のこと。 ここから逆算してN年後の政策金利を求めると 1年後の政策金利 = US01Y 2年後の政策金利 = US02Y*2 - 1年後の政策金利 = US02Y*2 - US01Y 3年後の政策金利 = US03Y*3 - (1年後の政策金利+2年後の政策金利) = US03Y*3 - (US01Y + US02Y*2 - US01Y) = US03Y*3 - US02Y*2 4年後の政策金利 = US04Y*4 - (1年後の政策金利+2年後の政策金利+3年後の政策金利) = US04Y*4 - (US01Y + US02Y*2 - US01Y+US03Y*3 - US02Y*2) = US04Y*4 - US03Y*3 5年後の政策金利 = US05Y*5 - (1年後の政策金利+2年後の政策金利+3年後の政策金利+4年後の政策金利) = US05Y*5 - (US01Y + US02Y*2 - US01Y+US03Y*3 - US02Y*2+US04Y*4 - US03Y*3) = US05Y*5 - US04Y*4 ここでN=1~5としているのは、5年以上だと他国の影響を受けたり期間プレミアムが乗るためモデルから外れるとのことらしい。 5でも長すぎる気がするので試しに2, 3年先の政策金利を債券金利から予測したものを図示してみた。 ドットチャートがFOMCメンバーによるその時々の未来予想であるのに対し、この結果が示すのは債券市場参加者による予想である。 結果は、2014年あたりの山を見ると分かるが債券市場の予想もあまり当てになっていないようだ。まあ予想が当たったら誰も苦労しない。